装具を外したいと思っている方へ

「先生、この装具は一生外れませんか?」

今まで何度も聞かれてきた質問です。

そのたびに私は、装具ではなく歩き方全体を見るようにしています。

もちろん足首は大切です。

でも、足首だけでは歩けません。

歩くという動作は、骨盤、体幹、股関節、そして麻痺側で体を支える力があって初めて成り立ちます。

実際、装具を卒業された方に共通していたことがあります。

それは足首の筋力ではありませんでした。

麻痺側で安心して体を支えられるようになっていたことです。

歩行は一歩ごとに片脚で全身を支えています。

その支えが作れないままでは、どれだけ足首を鍛えても不安定な歩き方になります。

私は装具を否定しているわけではありません。

必要な時期には大切な道具です。

しかし、本当の目標は「装具を使い続けること」ではなく、「装具が必要なくなる体を作ること」だと考えています。

だから私は歩く練習だけを繰り返しません。

寝返り、起き上がり、膝立ち、片膝立ち…。

一見歩行とは関係ないように見える動作を大切にしています。

そこが変わることで歩き方が変わるからです。

もし今、

「装具はもう外れないのではないか」

そんな不安を感じているなら、一度歩行動画を送ってください。

可能性があるのか。

何を改善すれば良いのか。

25年間歩行だけを見続けてきた経験をもとに、正直にお伝えしたいと思います。