脳血管の狭窄や血栓の生成の要因には、食習慣が深く関係しています。規則正しい食事時間や栄養バランスの良い食事を食べる事で脳梗塞の発症や再発を予防しましょう。

食事の管理

脳梗塞の発症や再発の予防のために注意したい食事法を紹介します。
予防に適した食品もおすすめします。

食事習慣の改善は、糖尿病・高血圧・高脂血症などの生活習慣病を合併している方には特に重要と考えられます。

脳梗塞の発症や再発を予防する食品

不飽和脂肪酸(DHA・EPA)

コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあり、血液を固まるのを防ぎます。
不飽和脂肪酸を多く含む食品(アジ、イワシ、サンマ、サバなど)

食物繊維

腸内からのコレステロールの吸収を抑制し、血中コレステロールの上昇を防ぎます。
食物繊維を多く含む食品(玄米、海藻類、きのこ類、豆類、根菜類)

硫化アリル

血液のかたまりを遅らせ、血液をサラサラにし脂質減らす働きがあります。
硫化アリルを含む食品(にんにく、ねぎ、玉ねぎ、ニラ、しょうがなど)

オレイン酸

血中の悪玉コレステロールを低下させ、善玉コレステロールの低下は抑える働きがあります。
オレイン酸を含む食品(オリーブ油、ごま油、菜種油など)

抗酸化食品

動脈硬化の一員となる活性酸素の発生を抑える抗酸化食品です。
ビタミンC・Eやカロテノイドを含むカボチャ、ニンジン、トマトなどの緑黄色野菜や緑茶やゴマなど。

カルシウム

カルシウムが不足すると骨から溶けたカルシウムが血管内に溜まり動脈硬化の原因になります。
乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)

脳梗塞の予防に不適切な食品

コレステロール

肉などの動物性脂肪や鶏卵、魚卵、バターやマヨネーズなどLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増やす食品は動脈硬化の原因となります。鶏卵は1日1個、肉は脂身を避けて摂取する事をおすすめします。
しかし高齢者におけるコレステロールの不足は低栄養や免疫力の低下にも繋がります。

塩分の多い食事

塩分の摂り過ぎは、血管内のナトリウムを増やし血圧を高めてしまいます。
塩分は1日10mg未満、高血圧の方は1日6mgの摂取が目安です。
麺類の汁、漬物の摂取は控え、塩・醤油・味噌など調味料の使用量にご注意ください。

インスタント食品・菓子類

インスタント食品は塩分や動物性脂肪が非常に多く、菓子類は糖分や油分が多く肥満などの生活習慣病を引き起こします。洋菓子よりも和菓子をおすすめします。

アルコール

アルコールは血管の収縮を高め高血圧を誘発します。
ビールは利尿作用があり脱水になり、血液をドロドロにします。
また、アルコール摂取時は塩辛い物を欲します。
しかし、アルコールは血管の拡張を促します。
ビールは350mlを1本、日本酒1合、ワイン240mlなど少量を飲むようにしましょう。

調理をするご家族にとって食事の管理は大変気を使います。
偏った食事にならずバランスのいい食事を心掛けてください。