お客様の中には、ご病気になる前にゴルフやジョギングを趣味にされていた方が多くいらっしゃいます。また脳梗塞などにより歩きが遅くなってしまったため、もっと速くスムーズな歩きを望まれる方もいらっしゃいます。

歩行スピードを速くする、走れる様になるためにどの様なリハビリ・トレーニングをするのでしょうか!そもそも歩くと走るではどう違うのでしょうか?歩くは、両脚で立った状態から右脚(左脚)を出し(1足立ち)から、着地して(2足立ち)、左脚(右脚)を出す(1足立ち)を繰り返します。走るは、右脚(左脚)を出し(1足立ち)、そのまま左脚(右脚)を出す(1足立ち)を繰り返します。つまりは、歩くは2足立ち➝1足立ち➝2足立ち➝1足立ちとなります。走るは、2足立ち➝1足立ち➝1足立ちを繰り返します。

脳梗塞などにより下肢に麻痺が残ると、尖足によりつま先が上がりづらく地面を引きずる歩きになってしまいます。それがスムーズな歩きや走るを阻害していると考えやすくなります。間違いではありませんが、それだけでは走るにはつながりません。私たちが歩行スピードを速くするため、その先の走るにつなげるための考えが”蹴り上げる”ことです。

上記のつま先を上げることは”蹴り上げる”の上げるの部分に当てはまります。れいんぼうフィジカルセラピーがより重要に考え取り組んでいるのが蹴るの部分です。蹴るとはどのような動きか、つま先で前方へ押し出す動きです。この時重要なのが、しっかりとつま先に重心が乗せられていることです。つま先に重心が乗らなければ推進力を生み出しにくくなります。ですから、つま先に重心を乗せるためにつま先で体を支えることを反復します。次に、蹴る(推進力)を生み出すためにふくらはぎや太ももの裏(ハムストリングス)、お尻(大殿筋)の働きを高めていきます。

また、麻痺している脚を素早く動かさなければなりません。力を必要とする支えからリラックスして振り出す、緊張と緩和を交互にスムーズに動かす必要があります。重要な筋をしっかり働かせ、運動の切り替えをスピーディーに行なっていくことが走るへと繋がっていきます。

走るは、筋力やバランスなどを歩くに比べて強く必要とします。しかし、走る動作をよく理解し、お体の状態に合わせて必要なリハビリ・トレーニングを行うことで成しえられる動作でもあります。ぜひ前向きにチャレンジしてください。