内反とは、脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)により、筋肉の緊張が高まることで起こる症状で、足の内側が上がってしまう状態(足の裏を見るような動き)を言います。

通常の歩行時には、足を床に踵からつき、次第に足の裏全体をつくと共に重心はやや小指側から親指の付け根へと移動していきます。特に踵をつけた時やつま先で体を支えている時に緊張が高まります。歩行中に内反が起きると、足の小指側で体を支えることになるため、バランスが取りづらく不安定で転倒しやすくなります。また、足の裏全体で体を支えることができないため、スムーズな歩行を阻害してしまいます。

一般的に内反が見られると、症状により差はありますがプラスチック短下肢装具やAFO(足首からつま先までの装具)を処方されます。装具を使用する事で足の裏全体で踏ん張るようになりますので安定感が増し安全に歩行できるようになります。

内反に対するリハビリ

リハビリにおいては、足の裏全体で体を支える事を意識します。座位ではバランスボールやバランスクッションを使用して不安定な状態(緊張の増す姿勢)で内反が起きないよう姿勢保持をします。立位では、麻痺ある脚だけで体を支え、対側を足踏みする。また、同様の姿勢から対側脚を前後にステップをし、足の裏全体で踏ん張ることを繰り返します。さらには、両脚を前後(麻痺側を後ろ)の姿勢をとり、麻痺足のつま先で姿勢を保つ。より不安定にし内反が起きないように抑制する。その結果、装具を外しても階段や外歩きをできるようになっていきます。