「リハビリテーションとは再生治療である」

先日、神経再生医療を提供している東京銀座福永クリニックの貴宝院永稔先生にお会いし、再生医療やその後のリハビリテーションについてお話を伺う機会をいただきました。貴宝院先生は大阪医科大学を卒業後、大阪医科大学病院リハビリテーション科に入職し患者様の治療とリハビリテーションに携われておりました。長年、再生医療の研究、開業され、東京・大阪・名古屋で脳卒中や脊髄損傷などを患われた患者様に再生医療を提供されています。

開口一番、貴宝院先生は「リハビリテーションは再生医療ですよ」と仰られました。再生医療には幹細胞治療を行っていますが、それだけにとどまらずリハビリテーションも実施されています。そのため貴宝院先生のお考えには、ただリハビリテーションだけを行うのではなく、再生医療を受ける事でリハビリテーションの効果を高めやすい状態にすることが重要とのお考えをお持ちです。再生医療には脂肪由来の幹細胞と骨髄由来の幹細胞がありますが、脳卒中や脊髄損傷などの神経再生を目指す再生医療では骨髄由来の幹細胞の方が効果は高い事が研究で証明されているそうです。

脳卒中や脊髄損傷の治療において病状の安定が得られた後は、リハビリテーションが主です。それが今後は、再生治療が必ず受けられるべき治療で、広く利用される様になっていかなければならない。それほほどに再生医療は患者様のその後の状態に大きく影響を与えます。また、再生医療は病気を発症してから何年が経っても、年齢が高齢になっても効果は有ると仰っていただきました。私は理学療法士の養成校に通っている頃から身体の麻痺はある程度の月日が経つと、その症状は固定して改善は不可能と学び、病院に入職しました。ですから、身体を良くしようという考えは乏しくなっていました。しかし、独立して訪問リハビリテーション事業を始めて、脳卒中を患って数年が経つ方でも改善していく様子を見てリハビリテーションプログラムの内容次第で良くなることは出来ると考えを改めるようになりました。それはリハビリテーションだけでなく、医学的にも実行できる再生医療は大変期待の持てる治療です。

貴宝院先生の再生医療に関するお考え、再生医療後のリハビリテーションの重要性についてお話を伺えたことは大変貴重なお時間でした。有り難うございました。