原因はどこに?

こんにちは、れいんぼうフィジカルセラピー代表の芝原です。

先日、ご高齢のお客様がご来店されました。息子さんからのお問い合わせで、「(お母様が)めまいや頭痛、足の痛みがある。運動不足で体力も落ちてると思う」そのような内容でした。実際にお会いして、お体の状態を見せていただきました。まず確認したいのが、めまいや頭痛に関して医学的な検査を受けられたかです。病院でも検査を受けられた結果、異常はなかったとの事です。筋力は比較的保たれており基本的な諸々の動作は行えていました。そうなると私の中では原因は一つしかありません。というより、ご来店いただいたその瞬間からその一点しか観察しておりません。お会いした一瞬で9割原因は決定されています。

それは何かというと“姿勢”です。

私はこれまで理学療法士として病院等で勤務をして数千人の患者様のお体を見させていただきました。肩こりや腰痛、膝痛などの症状で悩まれている方のリハビリテーションも行ってきました。病院受診をすると多くの医師は「歳だからね。」とか「太ってるからね。」などの話を耳にします。ではなぜ、一方の肩こりが酷いのか?ではなぜ、一方の膝のみが痛くなるのでしょうか?年齢や肥満が原因であるならば両方に痛みなどの症状が出るはずです。

このような関節の痛みの原因は生活習慣にあると考えています。今回のお客様の場合は、床での生活が多いとのことでした。床に座って脚を伸ばしていると上体は猫背になりやすくなります。背中を伸ばす姿勢はどうしても取りづらくなってしまいます。動作のチェックをしていても猫背で諸動作を行ってしまいます。

それらをもとに、背骨の柔軟性を引き出したり、肩甲骨の可動を促したり、伸筋群のトレーニングなどを行いました。長年の生活習慣が生み出した症状や状態です。持続的な改善には時間がかかりますが、体の動かしやすさをご実感されていました。

姿勢や動作の癖からくる体の症状の改善にはお体だけでなく、お客様の生活をイメージすることも重要です。同じようなお困りをお持ちの方もいらっしゃると思います。原因は身近なところにあるかも知れません。